『範士が語る』真砂 威 範士
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『範士が語る』真砂 威 範士
八段合格への道標
「剣道形の理合は竹刀剣道の理とは違うものだ!」
東京都荒川区東日暮里にある誠道館にて取材させて頂いた。
小雨の降る中、駅から歩いて来られた姿は、矍鑠として範士の修行によって重ねられた年輪を見た。
警察大学校を御退職された後、全日本剣道連盟の要職を務める傍ら、専門家から一般の指導に御活躍された。
印象に残ったのは、『和を以て貴しと為す』の言葉。
『和』には仲良しこよしという好ましい部分もありますが、ぬるま湯の和は役に立たない。利害錯綜する社会において、いかに負け犬になることなく、折り合いをつけて生き残るか。これには『強さ』という裏打ちが無ければならないという話。争いを起こさない強さを身に着ける、それが武道であるということに繋がるのだなという思いで聞いていた。
範士は関西出身、大真面目に、真剣に話して頂いたが、関西弁でお話し頂いたので、私自身なんの緊張も無く楽しく嬉しい時間であった。
帰りには駅までお送りし別れたが、私のような若僧を駅を離れるまで見送って頂く姿、背筋が伸びて胸を張り、最後の瞬間まで崩れない、範士の大事にされている立ち居振る舞いの大切さを見た。
<GEN編集部 H>
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