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    『教士に訊く』吉田 博光 教士

    『教士に訊く』吉田 博光 教士

    -守破離-技から心の剣道へ

    吉田教士は山口県岩国市岩国町出身。父親が剣道をしていたことから、小学校1年生から剣道を習い始めた。また、小学6年生の頃に剣道をやめたいと父親に言ったことがあるというが、予想外の父親の言葉に涙を流し、剣道を続けようと決意した少年時代だったという。高校は、当時インターハイ常連校で憧れでもあった岩国工業高校に進学した。

    高校卒業後、専修大学に進学した吉田教士。大学では強くて有名な先輩たちに憧れながらも、稽古についていく自信があまりなかった。そういう中で、自分に声をかけ励ましてくれた先輩に本当に感謝しているという。一方、大学4年生の最後の試合はベスト8に終わり、悔しい思いもした学生時代だったと話す。

    大学卒業後に刑務官となった吉田教士は、全国矯正職員武道大会で3連覇するほど実績のある岡山刑務所に勤務した。仕事と剣道の両立に苦労しながらも、そこでも先輩に恵まれいい経験をさせて頂いたと感謝する。3年後、故郷にある岩国少年刑務所に転勤し選手となった吉田教士は、岩国少年刑務所を大正時代の創立以来はじめての全国矯正職員武道大会出場へと導いた。

    しかし父親の他界と同時に刑務官を退職、家業を継いだ吉田教士。剣道をする環境が変わったなかでの八段合格への取組みと八段の理想像を訊いた。

     


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