合気道の本質を守り伝える

合気道は開祖・植芝盛平翁によって創り上げられました。その開祖の技法を、吉祥丸二代道主が体系的に整理し、わかりやすく伝えることで、合気道を世界中に普及させました。以来、本、ビデオ、DVDと伝える媒体を時代と共に変化させつつ、伝える中身はその時々の風潮や流行にあわせて変えるようなことはしていません。変えなかったからこそ、合気道がここまで広く普及・発展してきたことは歴史をみれば明らかです。その姿勢を受け継ぎ、合気道の本質を守り伝えていくことが私の使命だと思っています。

道場での稽古がもっとも大事

インターネット社会のいま、合気道をより広く伝える手段の一つとして、オンライン道場にて合気道コンテンツをスタートさせました。自由視点映像という画期的な撮影手法による動画をはじめ、インタビュー動画や教則動画などが皆様の稽古の一助となれば幸いです。ただし、忘れてはいけないのは道場での稽古が一番大切だということです。合気道は一人ではできません。動画を見るだけでは技は身に付きません。道場で仲間と相対して、ともに汗を流して稽古をする。模範を示す指導者の動きや所作、息づかいまでをしっかりと見て、それを真似、自分のものになるまで稽古を積み重ねます。それが技法の習得においてもっとも重要なのです。

オンライン道場の動画を稽古の補助として活用しつつ、道場での稽古に日々励んでください。

公益財団法人合気会 合気道本部道場長

植芝充央